第50回日本カトリック映画賞決定 7/5(日)授賞式・上映会

第50回日本カトリック映画賞(2025年度)は、『ふつうの子ども』(呉美保(お みぽ)監督  / 2025年製作 / 日本 / 96分)に決定いたしました。
授賞式&上映会を下記のとおり開催いたします。是非お誘い合わせの上お越しください。
”いつだって、世界は「好き」でまわってる” お楽しみになさってください!

<授賞式&上映会>
日時:2026年7月5日(日)開場13:30
開演14:00 、授賞式に続いて映画上映、休憩後に呉監督と晴佐久神父の対談 終了予定16:40
場所:暁星学園講堂(東京都千代田区富士見1丁目2−5)※JR「飯田橋」から徒歩15分程度、地下鉄「九段下」から徒歩10分程度

※ふつうの子ども公式サイト https://kodomo-film.com/


<授賞理由>
一瞬「天の国」が開ける  シグニスジャパン顧問司祭 晴佐久昌英(東京教区)

 映画にとって、子どもほど魅力的な被写体はない。生き生きとしていて嘘がなく、あらゆる瞬間がドラマに満ちている。それこそ「ふつうの子ども」をふつうに撮ることは、映画の見果てぬ夢であろう。しかし、それはまた映画にとって最大の難問でもある。ただカメラを回せば目の前の子どもが撮れるわけではないからだ。ドキュメンタリーは子どものありのままを映しているようで、実は大人のカメラと編集によって操作されているし、劇映画は子どもの内面を撮ろうとするあまり、どうしても作り物くさくなる。
 
映画「ふつうの子ども」は、子役の演じる劇映画でありながら、ドキュメンタリーよりも子どもの真実を映し出すという、不可能に近い二刀流を成功させた奇跡の作品だ。そのおかげで、本来子どもたちのうちに秘められている真実なる力が、スクリーンに浮かび上がってくる。その力こそは、まさに今病んでいる人類を根底から救う力なのではないか。この映画のひとつのテーマでもある環境問題にしても、現実世界では大人たちはちっとも解決できないでいる。なぜなら、現実世界は大人たち自身がつくり出したものだからだ。そして大人たちはいつまでたっても心を入れ替えようとしない。
 
聖書の中で、イエスは次のように宣言する。「はっきり言っておく。心を入れ替えて子どものようにならなければ、決して天の国に入ることはできない」(マタイ18・3)。つまり、それこそ地獄のような現実を作ってしまった大人たちに、心を入れ替えてもう一度子どもから始めろ、と言っているのだ。悲しいほど弱くて、美しいほど愚かで、しかしまっすぐに愛する子どもに学べ、と。
 「ふつうの子ども」は、まさしく「天の国」を垣間見させてくれる映画だ。子どもたちは社会の中で最も低いところにいる。大人の考えを押し付けられ、一方的に叱られ、与えられた厳しい環境の中でしか生きられない。そんなふつうの子どもが、しかし精一杯「そこ」を生きている姿を見るとき、なぜだろう、情けない大人たちの中に希望が生まれてくる。

最も苦しい状況で、追い詰められた主人公が思わず口を開くとき、地獄のような現場に一瞬「天の国」が開ける。これほどリアルに清らかな瞬間をスクリーン上で見ることができるなんて、なんという幸いだろう。僭越ながら、表彰させていただきたい。


<チケット販売>
チケット:1,500 円 / 小・中学生  1,000円 / ハンディのある方 1,000円(介助者1 名も同額)
※販売方法については、準備が整い次第掲載します。

問い合わせ先:
電話 090-8700-6860(担当 大沼)
電子メール info@signis-japan.org