第48回日本カトリック映画賞(2023年度)は、『ただいま、つなかん』(風間研一監督/2023年/日本/115分)に決定しました。コロナ禍により映画賞上映会は、3年間お休みをいただき、昨年規模を縮小して再開いたしましたが、今年は、もう少し元に戻る形で授賞式&上映会を開催いたします。《人と人とが思い合い、ともに生きる姿》を映したすばらしい作品を皆さまと共有できることを楽しみにしております。
<授賞式&上映会>
日時:2024年7月6日(土) 13:00~ 授賞式・上映(開場 12:30)
場所:星陵會舘ホール(せいりょうかいかん)千代田区永田町2-16-2
映画上映後休憩をはさみ、15:20より風間研一監督と晴佐久昌英神父の対談
<チケット販売>
チケット:1,500 円 / 障がい者1,000円(介助者1 名も同額)
販売所:
聖イグナチオ教会案内所(四ツ谷)℡03-3230-3509
スペースセントポール(関口) ℡03-5981-9009
サンパウロ書店(四ッ谷駅前) ℡03-3357-8642
高円寺教会 天使の森 ℡03-5307-6680
ドン・ボスコ社(四ツ谷) ℡03-3351-7041
メール・電話での申込み:
次のことを記して、SIGNIS JAPAN 事務局 info@signis-japan.org へお送りください。折り返しお返事いたします。
※確認メール送信後のキャンセルはできませんのでご了解下さい。
件名:7/6(土)日本カトリック映画賞 授賞式&上映会チケット申込み
授賞作品:『ただいま、つなかん』
お名前:
連絡先電話番号:
枚数:
備考:
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★チラシ
問い合わせ先: TEL090-8700-6860(担当 大沼)
『ただいま、つなかん』
宮城県、三陸リアス海岸の入江に佇む民宿「唐桑御殿つなかん」。
東日本大震災で被災し、海難事故で大きな喪失を抱えた女将の一代さんと、震災当時に学生ボランティアだった若き移住者や仲間たちが、ともに歩み積み重ねてきた10年以上にわたる歳月―
そこには、これまでもこれからも変わらない《人と人とが思い合い、ともに生きる姿》がありました。
監督は、当時テレビ報道の現場にいた現役ディレクターの風間研一(本作初監督)。全国ニュースで放送され多くの反響を呼んだ一代さんの物語に新たなシーンを加えた待望の映画化。(公式サイトより https://tuna-kan.com/)
<授賞にあたって> SIGNIS JAPAN顧問司祭 晴佐久昌英(東京教区司祭)
「復活」の映画
カトリック映画賞はキリスト教の映画賞であるが、そのキリスト教の根本原理は、特定の宗教を超えた普遍的な真理としての、「復活」にある。人の世のあらゆる試練は「復活」に向かう生みの苦しみなのだから、どんなに重い十字架を背負わされても、その先には必ず真の喜びがあると信じ続ける、ある意味究極の楽観主義だ。イエスの十字架上の死という絶望が、イエスの復活という喜びに変ることを体験した弟子たちは、この宇宙の根源に「復活」が秘められているという真理に目覚めたのである。
『ただいま、つなかん』は、「復活」の映画だ。一見そこには、この世の絶望が映っているようにも見える。突然襲ってくる津波の悲劇や、愛する人との理不尽な死別。さらには、生活を破壊するウィルスの流行。現実の十字架は、あまりにも過酷だ。
しかし、よく見るとそこには、絶望を優しく包み込む希望が映っている。復活を夢見て助け合う、笑顔の仲間たちが映っている。およそこの世のあらゆる映像は過去を映しているものだが、この映画には驚くべきことに、未来が映っている。
対象にカメラを向ければ自動的にドキュメンタリーが撮れるわけではない。対象の奥深くから、人の意志や偶然を超えた聖なる働き、あの名付けようもない慈愛に満ちた何ものかが浮かび上る瞬間を捉えて、初めてドキュメンタリーは成立する。
『ただいま、つなかん』は第一級のドキュメンタリー映画だ。いまなお試練の内にある人に復活の未来を見せてくれる、ときめく映画だ。日本カトリック映画賞にまことにふさわしいと、最大限の評価を与えたい。